BABA 阿里巴巴集団
銘柄名:阿里巴巴集団(アリババ)Alibaba Group Holding Ltd
銘柄コード:BABA
ニューヨーク証券取引所にADR上場する中国 阿里巴巴集団アリババは、テンセント同様、もはや説明がいらないほど有名となった中国ITジャイアント(BAT)の内の1社。中国ECサイト(淘宝网(タオバオ)、天猫(Tモール)、1688.com、アリババ・ドットコム等)の最大手でAmazonのビジネスモデルに一番近く、クラウド事業も手掛けています。また傘下に金融関連会社の蚂蚁金服(アント・フィナンシャル)を抱え、電子決済(アリペイ)といったフィンテックにも力を入れる。
最新動向
この銘柄については日々のニュースが多すぎてトレースしきれませんが、私が纏めるまでもなくニュースサイトをご覧ください笑
株価と主要指標
2019/7/30にUP
現在株価:174.39USD
時価総額:4,648.82億USD
株価収益率(PER:Price Earnings Ratio):35.55倍(益回り:2.81%)
総資産利益率(ROA:Return On Assets):9.47%
株主資本利益率(ROE:Return On Equity):20.42%
配当利回り:0%
収益(売上)増加率 5年間平均:48.32%
PEGレシオ:1.34
ベータ:2.3
株価純資産倍率(PBR:Price Book-value Ratio):6.44倍
損益
20年Q1(2019年4月-2019年6月)
2019年8月15日に20年Q1(2019年4月-2019年6月)決算が発表されました。
2020年 Q1(2019年4-6月期) 単位:百万RMB(人民元)
売上(収益):114,924(前期比+22.9%)
売上総利益(粗利):54,937(前期比+45.0%)
粗利益率:47.8%(前期:40.5%)
営業利益:24,375(前期比+178.1%)
純利益:21,252(前期比-17.7%)
売上高当期純利益率(ROS:Return On Sales):18.49%(前期:27.63%)
月間モバイルアクティブユーザー(MAU)数は7.55億人に成長(2019年3月末から3,400万人増)
中核のeコマース事業の売上高は前年同期比44%増の99,544M人民元(売上全体の87%を占める)
クラウド・コンピューティング事業の売上高は前年同期比66%増の7,787M人民元(売上全体の7%に成長)
今後の収益化が見込めるクラウド事業は赤字であるが赤字幅縮小傾向
本業、利益源のeコマース事業が非常に好調です。2019年Q4では収益と粗利益率の低下を心配していましたが、今期で払拭されました。
19年本決算(2018年4月-2019年3月)
2019年5月15日に19年本決算(2018年4月-2019年3月)が発表されました。
2019年本決算(3/31/2019) 単位:百万RMB(人民元)
売上(収益):376,844(前期比50.6%増)
売上総利益(粗利):172,758(前期比20.0%増)
粗利益率:45.8%
営業利益:57,084(前期比-15.5%)
純利益:87,600(前期比36.9%増)
売上高当期純利益率(ROS:Return On Sales):23.25%
2019年 Q4(2019年1-3月期) 単位:百万RMB(人民元)
売上(収益):93,498(前期比-20.3%)
売上総利益(粗利):37,888(前期比-32.9%)
粗利益率:40.5%(前期:48.1%)
営業利益:8,765(前期比-67.3%)
純利益:25830(前期比-21.9%)
売上高当期純利益率(ROS:Return On Sales):27.63%(前期:28.18%)
- モバイルの月間アクティブユーザー(MAU)数は7.21億人に成長
- 2019年1-3月期(Q4)の売上高は93,498M人民元で、前年比51%増ではあったもののQ3に比べると減少
- 2019年1-3月期(Q4)の営業利益8,765M人民元は前年比5%減ではあるが、前期比でみると67.3%も減少
- Q4は米国での連邦民事集団訴訟によって発生した一括和解金で2.5億ドルの支払いが発生
2020年度は年間売上高500,000M人民元以上を達成すると予測されています。
Q4が前期比で減少していることから、2020年Q1は非常に重要と思います。
19年第3四半期(2018年10-12月)
2019年1月30日に19年3Q(2018年10-12月期)の四半期決算が発表されました。
売上高(Total Revenue):1172億7800万元(前年同期比成長率:41.3%)
営業利益(Operating Income or Loss):295億9800万元
当期純利益(Net Income):331億2000万元
EPS:12.19元
売上は市場予測を割ったものの、クラウド部門の収益が前年比80%以上増加しています。
潤沢なキャッシュをどう使っていくか ですかね。
19年第2四半期(2018年7-9月)
2018年11月2日に19年2Q(2018年7-9月期)の四半期決算が発表されました。
売上高:851億4800万元(前年同期比成長率:54%)
営業利益:135億100万元
当期純利益:201億3300万元(前年同期比成長率:5%)
EPS:9.6元
売上が市場予想を割りました。また、通期見通しも下方修正。貿易摩擦の影響も少しはあるかも。
クラウドコンピューティング事業の売上は前年同期比で90%増となり大幅に伸びています。
先行投資分の負担が重い。
まあ、長期観点では問題ないです。
それより、ジャック・マーが退任するほうが問題です。
19年第1四半期(2018年4-6月)
2018年8月23日に19年1Q(2018年4-6月期)の決算が発表されました。決算発表後の寄り付きは大きく株価を上げていましたが、その後急落し今現在は停滞といった感じ。
では、1Qの決算内容を見てみましょう。
売上高:809億2000万元(前年同期比成長率:61%)
営業利益:80億2000万元(前年同期比成長率:-54%)
当期純利益:87億2000万元(前年同期比成長率:-41%)
EPS:8.04元←アント・ファイナンシャルの特別減益要因を含めた場合3.3元
決算発表のポイントです。
- 売上は好調であり過去4年で最も速い成長率を叩き出す
- EPSが市場予測に届かなかったのは、M&Aや傘下のスーパーマーケットチェーン「盒馬鮮生」の投資が嵩んでいるため
- 利益が大きく減益となったのはアント・ファイナンシャル(螞蟻金融服務集団)従業員への株式支給(株式報酬)に伴う支出で一時的であること(アントの企業価値評価が高まったことから、アント株を保有する従業員に対する会計上の支払義務が発生)
- アント・ファイナンシャル(螞蟻金融服務集団)要因を除けば純利益は33%増だった
売上は一部のアナリスト予測に届かなかったところもあるようですが、これは全く問題ありません。そのアナリストの予測が過剰だったのでしょう。強欲期待です。
続いて各部門の売上を見てみましょう。
EC(電子商取引):691億8800万元(前年同期比成長率:61%)
クラウド:46億9800万元(前年同期比成長率:93%)
エンターテインメント:59億7500万元(前年同期比成長率:46%)
イノベーション:10億5900万元(前年同期比成長率:64%)
これを見る限り絶好調過ぎでしょう。
アントの特別要因に伴う減益も問題ありません。
ただ、投資に伴う利益率の低下は気を付ける必要がありそうです。まぁ、未来への投資なので(吉と出るか凶と出るかはありますが)。
でもですね、私はジャック・マーのまずチャレンジするというところ、物凄い好きなんです。
早稲田大学での講演聞きたかったです。
では。
キャッシュフロー(CF)
2019年(3/31/2019) 単位:百万RMB(人民元)
営業CF:150975
投資CF:-151060
財務CF:-7392
フリーCF:-85
現金および現金同等物:198494
投資判断コメント
各決算セクションのコメントを参照ください。
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